オバマファミリーはこんな感じ…新大統領に国内でも期待高まる


http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090121-OYT1T00483.htm?from=rss&ref=newsrss


新しい責任の時代を説き、緊急の課題を乗り切るために国民に協力を呼びかけたオバマ大統領の就任演説は、日本国内でも多くの人が注目した。元派遣労働者や工場主は、若き大国のリーダーに経済の立て直しを求めた。また、混迷する国際情勢のかじ取り役として期待する声も聞かれた。


 ◆景気回復◆


 元派遣社員の男性(30)は、21日早朝、生活保護費で借りた千葉市内のアパートのテレビでオバマ大統領の就任演説を食い入るように見つめた。「非常に力強く、チェンジの決意を感じた」という。


 ソニートヨタなどの工場で働いてきたが昨秋、「派遣切り」に遭い、今も求職中。「アメリカの景気が上向けば、日本の輸出も再び伸び、仕事が増える」と期待する。


 「米国国民一人ひとりが今の困難な状況に立ち向かわなければならないという危機感が表れていた」。愛知県豊田市で自動車製造機械の部品などの製作、加工会社を営む八木功さん(73)も大統領に期待するのはやはり経済対策。「米国経済が回復すれば、日本経済にもいい影響が出て、大手に製品を納めている私たちのような業者にも好影響が出るのでは」と期待を込める。





オバマ氏の大統領就任を祝い、フラダンスを披露する「おばまガールズ」(20日夜、福井県小浜市で) 千葉県野田市東京理科大理工学研究科修士課程1年、新井庸介さん(24)は現在、電気や自動車メーカーを中心に就職活動中。「生産縮小やリストラなどのニュースを耳にするたび、大変な時期だと感じている。オバマ大統領には長期的な経済対策を進めてほしい」と求めた。





 ◆安全保障◆


 平和や北朝鮮による拉致問題への取り組みにも期待や注文の声が挙がった。


 長崎県雲仙市小浜温泉の住民らによるオバマ大統領の応援組織「『CHANGE OBAMA(チェンジ オバマ)』の会」会長で、旅館の女将(おかみ)の高木アズミさん(84)は「被爆県として、核のない、平和な世界を作ってほしい」と求めた。米国籍で、全米で原爆展を開催する広島平和文化センター広島市)のスティーブン・リーパー理事長(61)も「オバマ大統領就任で、核のない世界の実現に向けた期待は大きくなっている」と話す。


 一方、拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表(70)は、早期の首脳会談実現を目指す日本政府に対し、具体的な対応策を示すことを求めたうえで、「そうでなければ、これまでと同じ『拉致問題を忘れない』と言われ、足踏み状態が続くだけだ」と注文。ブッシュ前大統領に、直接、拉致問題解決への協力を訴えた横田早紀江さん(72)は「黒人初のオバマ大統領は、人権を重く見てくださる方と思う。拉致問題についても、深く考えてくれるのではないか」と期待を寄せた。




(2009年1月21日12時33分 読売新聞)