背理法

 背理法とは、あることを証明するのに、それが成り立たないという間違った仮定をして、矛盾を導き出し、矛盾が起きたのは最初の仮定が間違っているからだ、とする証明法のこと。数学の証明には、この背理法のほか、数学的帰納法など、さまざまな手段がある。

ピタゴラス学派の人物が、背理法をつかって、√2が無理数(整数と自然数の比で書き表せる数)であることを証明した。


ところが、ピタゴラス学派の人達は「万物は数である」という考えから、すべての数は自然数の比で成り立つと信じていた。


そこに、この無理数の証明である。


彼らの教義をすべて否定する大事件となった。あわてたピタゴラスたちは無理数を発見してしまった弟子を密かに処刑してしまったと伝えられているが、真偽のほどは定かではない。このように多分に秘密結社的なピタゴラス学派ではあるが、数学上の貢献は非常に高い。


「√2は無理数である」ことの証明


・√2が無理数ではないと仮定する


√2は有理数なので、たがいに素な(1以外に公約数を持たない)2つの自然数、m、nを用いて

√2=m/n と表すことが出来る(つまり比で表せる)

よって、m=√2nとなり、両辺を平方すると

m二乗 =2n二乗 ――――――(1)

ゆえに、m二乗は偶数、したがってmも偶数である。
よって、kを自然数とするとm=2kとも書ける。


これを(1)に代入して

(2k)二乗 =2n二乗


ゆえに、4k二乗=2n二乗、すなわち2k二乗=n二乗 


よってn二乗は偶数、したがってnも偶数である。
ところが、このことはm、nが互いに素であることに矛盾する。

したがって√2は無理数であ

(証明終わり)

HTMLで二乗とか√の数式を表示できるんだけど、やりかたがイマイチ分からない。。。

読みにくいことこの上なし!