「散歩」の語源

「散歩」は奈良時代の薬学用語

天平時代に、鑑真の持ち込んだ薬物で「五石散」というものがあった。
これは石層、丹砂、雄黄、青磁石など5つの薬石を処方したもので、中国においては不老長寿の薬といわれた。聖武天皇も愛用したとされている。


この5石散を飲むと「散発」といって身体が暖まってくる作用が起こる。この散発がないと身体に薬毒がこもってしまうため、そこで散発を早めるために五石散を飲んだ後は必ず歩き続けることを義務付けていたという。

「散歩」とはそこから生まれた語。


ちなみに医学の父、ヒポクラテスも散歩を薦めている。



私は歩くのが好きだ。
意味もなく、何駅も歩いて電車代を浮かしてはその道中にある服屋やらレコ屋やら名所にふらりふらりと寄っていく。
いろんな風景、街、川、自然、人。
それらを眺めながら闊歩することは五石散もさることながら、大変な「心の滋養」になる。

体の健康は心から。心の健康は体から。
どっちのケアも怠るまい。


それにしても世界は広い。いつかは世界中をそうして闊歩してみたいもんですよ。