NLP「二つの前提」

基本的にNLPのすべてが次の2つの基本的前提に基づいている。

1 地図は土地ではない

人は決して本当の現実を知ることがありません。私たちはただ自分が認識した現実を知っているだけなのです。人は自らの五感を通じて、自分の周囲の世界を体験し反応を返します。その種の行動を決定づけているのは「現実そのもの」ではなく、私たちの中にある「現実とはこういうものだ」という「地図」にほかなりません。また一般的に言って、私たちを力づけたり制限したりするのも「現実」ではなく私たちの中にある「現実の地図」なのです。

2 生命と「精神」はシステミック(全体論的)なプロセスである

人の内面で起きていること、人同士の間で起きていること、人とその環境の間で起きていることはすべて体系的につながっています。私たちの体、私たちの社会、私たちの宇宙はすべて一種の複合システムを形成するサブシステムであり、たがいに影響を及ぼし合っているのです。システムのある部分が他のシステムから完全に分離することはありません。この種のシステムは、自己組織的で安定した状態を自然に求めるものなのです。


NLPは「地図は土地ではない」という前提からスタートしている。誰もが皆、世界に関する独自の地図やモデルを持っていて、より「正しい」地図や「現実に近い」地図などは存在しない。むしろ、「最も効果的なパフォーマンスができる人」とは、「可能な限りの選択肢と視野を認識できるような世界地図を持っている人」と言えるでしょう。つまり「天才」と言われる人々は、より幅広く豊かなやり方で世界を認識し、体系化し、反応できる人々のことである。

つまりNLPとは『違いを生み出す違い』を見つけることにほかならない。そう言う意味では、「メタモデル」である。モデルに関するモデル―――それが「メタモデル」である。