ロジカルレベル

人類学者グレゴリー・ベイトソンは学習と変化における四つの基本レベルを特定した。各レベルは上位にいくほどより抽象的になっていくが、個人に与える影響もより大きくなっていく。、

  • 環境要因―――個人が対処すべき外的機会、または制約を決めるもの。いわば「いつ?」「どこで?」に対する答えに当たる。
  • 行動―――その環境内における特定の作用、反作用を決めるもの。「何を?」に対する答え。
  • 能力―――メンタルマップ、計画、戦略を通じて行動作用に指示や方向性を与えるもの。 「どのように?」
  • 信念・価値観―――能力を促したり抑制したりする強化剤(動機付けや許し)の役割を果たすもの。 「なぜ?」
  • アイデンティティ―――自己意識を通じて信念や価値観を形成し、全体の目的(ミッション)を決定するもの。 「誰が?」
  • スピリチュアル―――「私たちはより大きなシステムの一部である。そのシステムとは家族、地域社会、地球といった具合に私たち自身を超えてつながっている」という事実に関する『ヴィジョン』を天才達の多くは持っている。 「他には誰が?」

ニューロロジカルレベル

この各プロセスを神経学と融合させるとまったく異なるレベルの体系化が可能になる。

  • スピリチュアル―――神経システム全体
  • アイデンティティ―――免疫システムおよび内分泌系。生命維持に深くかかわっている機能
  • 信念・価値観―――自律神経系(たとえば心拍数・瞳孔拡張など)無意識の反応
  • 能力―――副腎皮質系。反意識的な行動(たとえば眼球の動きや姿勢など)
  • 行動―――運動器系。(運動野および小脳)意識的な行動。
  • 環境―――末梢神経系。感情および反射反応。