「0.5秒ルール」

 「大抵の場合、人が質問を受けてから0.5秒以内に見せるのは、意識を通さない、無意識的な反応である」という原則。「床に落としたご飯は、3秒以内に拾えばまだ食べれる」という小学生の都市伝説に似ているが、全くの別物。
この原則を肝に銘じて、相手役が質問を受けてから0.5秒以内に見せる反応に集中する。その際くれぐれも、「あなたが質問を言い終わる前に、すでに相手役はあなたの言いたい事を推察している」という事実を忘れてはいけない。たとえば、「あなたは今、右手にコインを握っていますか?」と質問された場合、相手は「右」という言葉を聞いた瞬間、「次に来るのは『手』という言葉に違いない」と推察しているのだ。おそらくあなたが質問し終わる前に、相手役は自分の本当の答えを隠そうとしているだろう。だからこそ質問中も決して気を抜くことなく、相手役の反応を観察し続けなければならない。


・特に有効なのは、相手役が自分では気づいていないであろう手がかり、または意識的には操作できない手がかりに注目するやり方。鋭い観察眼の持ち主なら、相手が見せるごくわずかな反応(例:顔色の変化、瞳孔の開き具合、呼吸の微妙な変化など)に気づくことができるだろう。