内的状態

 NLPは、人々の行動に影響を及ぼす「思考プロセス」と「生理面でのパターン」の特定・活用・変化に焦点を絞り、常に彼らのパフォーマンスの質と有効性の改善を目指している。

NLPは「人の脳はコンピュータによく似た機能を持っている」という基本前提に立っている。言い換えれば、人の脳とは秩序立った一連の指示や内的表象からなる「プログラム」、あるいは「心的戦略」の実行によって機能するものである。人のパフォーマンスが平凡に終わるか卓越したものになるかは、その人が用いる戦略によって決まるといっても過言ではない。

ある心的プログラムを有効に実践できるかどうかは、その人の生理状態によって大幅に左右されるものである。もしコンピュータのチップに異常があったり、電圧が突然変化してしまったりすれば、優れたプログラムも命令を効果的に実行できなくなってしまうだろう。同じことが人の脳にも言える。個人の感受性、興奮、ストレスのレベルによって、その人がいかに心的プログラムを有効に実行できるかが決まるのだ。心拍数、呼吸数、姿勢、血圧、筋肉の緊張、反応時間、それらのサインを活用し、個人の卓越した生理状態を見極め、モデル化し教育することが肝要となる。その結果、それらの状態を意図的に再生し、最適なパフォーマンス到達へと導くことができる。

このように、個人の内的状態はいかなる状態においてもその人のパフォーマンス能力に重要な影響を及ぼすことになる。