視覚はだまされる――毎年恒例「錯視の世界コンテスト」


WIRED VISION


『Neural Correlate Society』(神経相関学会)による第3回『錯視コンテスト』が行われた。今年の最優秀作品は「ピサの斜塔」。同じ傾きなのに、二枚並べると右の絵の方が傾いて見える。(上のニュース参照)

この現象が起こるのは、視覚系がこの2つの画像を、1つの風景の一部であるかのように処理するためだ。通常は、2つの隣り合った塔が同じ角度で建っている場合、遠近法により、塔の輪郭線は視界の中心部にある一点に収束するようなかたちになるはずだ。視覚系はこのことを計算に入れている。そのため、輪郭が平行関係にある2つの塔の画像を突きつけられると、視覚系は2つの塔が上に行くに従って離れているはずだと思い込む。そのためこの錯視が生まれるのだ。


ちなみに錯視と言えば日本の錯視研究の第一人者、北岡明佳氏の「錯視のページ」がある。北岡明佳氏は、立命館大学・文学部人文学科心理学専攻教授・知覚心理学を研究している。(錯視・目の錯覚)先日はテレビでも紹介されていた。



錯視のページ


ぐるんぐるんまわっててすごいっすよ。


錯視は人間の知覚現象のシステムの盲点を突かれることで、脳が映像に整合性を持たせれず混乱している状態。
認知システムの考察において、個人的に非常に興味深い現象である。